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2019年のドローン空撮を思い出す

1月末日はモンベル立山店サロン、2月7日はモンベル渋谷店サロンにて試写会を行った。どちらも50人ほどが来場下さり、45分ほどのドローン動画を流しながら、何度か止めながら、アドリブでその時々の思い出を話した。ドローンは幾度となく墜落や不時着をさせてしまったが、一度、墜落するときの映像があればウケルのにと言われたことがある。そんなのあり得ないと返答した。操縦不能になった時は、撮影を止めて、帰ることだけに集中した。僕はモノに執着しない方だと思うが、ドローンに関しては別で、急峻な岩稜や、広大な山へ、僕の手から飛び立つ時、無意識に無事に帰ってきてくれよと切に願っている自分が在った。

「歩いたり、岩を攀じ登っても、ヘリコプターでも見ることができない風景を求め、無事戻ることを祈りつつ、ドローンを飛び立たせる。僕が鳥になる瞬間。」

今回の、富山と東京でドローンをテーマにした試写会は、荒削りながら、昨年1年間で、今まで見てきた黒部川全域をどこまでドローン撮影できるか挑戦した”結果発表会”で、位置や、山や滝、森や湿原などの区分けは無視して、単純に時系列に撮影した順にお見せしている動画である。このようにドローンだけに絞った動画発表は、講演会など依頼されれば別だが、一般にはもうお見せする予定はない。

今後は動画制作では、写真同様に芸術性を求め、構想としては、地上からの動画5割、ドローン4割、タイムラプス1割で、黒部と剱岳、2本の動画を、年内にまとめたく思っている。今回の試写会では時間制限もあり、動画の移り変わりが慌ただしいが、もっとのびのびと、考える間をもって風景を見られる。今風の言葉を使えば「癒やし」のある動画にしたいと思っている。

ともあれ、今回の動画編集をボランティアで引き受けてくれた和田靖雄さんは、人気山岳サイト「創楽」で富山の山の魅力を発信している人だ。僕に1年ほど前にドローン撮影を勧め、ドローン撮影を行うきっかけとなった人でもある。和田さんの感性で好きなように編集してみてと依頼した。自分以外の感性で編集した作品を見て勉強したかった。今回の編集に関しては、撮影が終わったのが11月末で、2ヶ月後に試写会の予定があったので、さぞかし大変だったかと思う。いちばんよかったのは音楽の選曲で、その他、音がないドローン映像で、滝の実音などをわざわざ録りにいってくれた。感謝したい。

 

 

 

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